ストーリーって、そもそも何なんだろう?

ストーリーのしくみ

ストーリーって、そもそも何なんでしょう。

映画やゲームを観ていれば、「ストーリーがいい」とか「ストーリーが面白い」と普通に言います。

でも、

「じゃあ、ストーリーって何?」

と聞かれると、意外とうまく説明できません。

登場人物がいて、いろいろな出来事が起きて、最後に何かが解決する。

そんな感じでも間違ってはいなさそうです。

でも最近、ストーリーについて考えていて、もう少し自分の中でしっくりくる捉え方ができました。

ストーリーには、

何かを求めている人物

がいます。

そして、その人物が求めるものを手に入れるために何をするのか。

なぜそうするのか。

その過程を追っていくのが、ストーリーなんじゃないかと思います。

人が何かを求めると、ストーリーが動き始める

主人公は何かを求めています。

自由になりたい。

誰かを助けたい。

故郷に帰りたい。

犯人を見つけたい。

何かを成し遂げたい。

求めるものは作品によって全然違います。

でも、何かを求めるからこそ、その人物は行動します。

何も欲しくなければ、わざわざ危険な場所へ行く必要もないし、誰かと争う必要もありません。

だからストーリーを動かしているものを突き詰めていくと、

「この人は何を求めているんだろう?」

というところに行き着きます。

何かが欲しい。

だから動く。

うまくいかなければ、別の方法を考える。

知らなかったことを知れば、また新しい決断をする。

そうして人物が動き続けることで、ストーリーも前に進んでいく。

ここまでは、比較的分かりやすい話です。

でも、これだけでは「なぜ私たちはストーリーに惹かれるのか」までは説明できない気がします。

人が惹かれるのは「何が起きたか」だけじゃない

ストーリーには、いろいろな出来事が起こります。

戦争が起きる。

誰かと出会う。

大切なものを失う。

敵と戦う。

秘密を知る。

もちろん、そうした出来事そのものが面白いこともあります。

でも、私たちが強く心を動かされるのは、

その出来事によって、その人がどう変わったのか

ではないでしょうか。

たとえば、それまでずっと逃げ続けていた人が、初めて立ち向かう。

自分のことしか考えていなかった人が、誰かのために何かを選ぶ。

過去に囚われていた人が、それを受け入れて前へ進む。

ずっと信じていた考えが間違っていたと気づく。

そういう瞬間を見ると、強く印象に残ります。

大きな事件が起こったからドラマになるのではなく、

その出来事を通して、人が変わるからドラマになる。

最近は、そんなふうに考えるようになりました。

ドラマとは「人が変わる瞬間」なのかもしれない

ストーリーについて調べていると、「ドラマ」という言葉が出てきます。

ここでいうドラマは、単に「波乱万丈」とか「感動的」という意味ではありません。

私なりにかなり簡単に言えば、

それまでの自分ではいられなくなり、人が変わること。

そこにドラマがあるんだと思います。

人には習慣があります。

弱いところもあります。

過去の経験に縛られていることもあります。

自分では気づいていない問題を抱えていることもある。

それでも何かを求めて行動しているうちに、失敗したり、傷ついたり、誰かと出会ったりする。

そしていつか、

「このままではいけない」

「自分が間違っていたのかもしれない」

「本当に大切なのは別のものだった」

と気づく瞬間が来る。

それまで自分を包んでいた殻を破って、以前とは違う人物になる。

私は、そこにドラマがあるんじゃないかと思います。

だから、人はストーリーに惹かれる?

ここまで考えていて、一つ面白いと思ったことがあります。

もしかすると私たちは、

人間は変われる

ということを、ストーリーの中に見ているんじゃないでしょうか。

今は弱くても、変わることができる。

間違えていても、気づくことができる。

過去に囚われていても、そこから抜け出すことができる。

もちろん、すべての主人公が良い方向へ変わるわけではありません。

変わるべきところで変われなかったり、間違った方向へ進んでしまったりする物語もあります。

それでも私たちは、

「この人はどうなるんだろう」

と、その変化を追い続けます。

主人公が求めているものを手に入れられるのか。

という興味と同時に、

その旅を終えたとき、この人はどんな人間になっているんだろう。

というところにも惹かれている。

だからストーリーを見るとき、私たちは出来事だけを見ているわけではないのかもしれません。

その出来事の中を生きた人間を見ている。

要は、ストーリーってなんなの?

今のところ、私はストーリーをこんなふうに捉えています。

ストーリーとは、何かを求める人物が、そのために行動する過程を追うもの。

そして、その中でも特に私たちを惹きつけるのが、

その経験を通して、人が変わる瞬間。

そこにドラマがある。

だから私たちは、

「次に何が起こるんだろう?」

だけではなく、

「この人は、どう変わっていくんだろう?」

とストーリーを追いかけるのかもしれません。

人はドラマを求める。

最近、その言葉が少し分かるようになった気がします。


参考

この記事を書くにあたり、書籍『ストーリーの解剖学』を参考にしながら、ストーリーとドラマについて自分なりに整理しました。


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